立秋

 晴れ空の京都東山です。立秋を迎えました。今日から「残暑御見舞い申し上げます」になります。暦の上では立冬の前日までが秋ということになっていますが、毎日暑さ真っ盛りなのでピンと来ないです。夏の風物詩、鴨川の川床では、暑すぎて昼間の営業をストップされているお店があるそうです。今日も35℃と納涼どころじゃない。

 さて、京都ではお盆にお迎えするご先祖さまを「お精霊(しょらい)さん」と親しみを込めて呼びますが、おしょらいさんをお迎えするために、雙林寺から歩いて約15分くらいのところにある「六道珍皇寺」、通称「六道さん」では、7日から10日まで「六道まいり」が行われます。

 「六道」とは、地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道の六種の冥界のことで、六道珍皇寺のあたりは、「六道の辻」と呼ばれており、平安時代に平安京の東の墓所であった鳥辺野へ至る道筋では「野辺の送り」が行われていました。

 このことにより、このあたりの場所は、この世とあの世の別れ道だとされていたようです。六道珍皇寺の前には「六道辻」の道標(石碑?)が建っています。したがって、お盆になると、ご先祖さまは、あの世から必ずここを通って、各家へお帰りになると信じられるようになり、六道まいりをして、ご先祖さまをお迎えに行くようになったようです。

 ご先祖さまの戒名を書いた水塔婆に槇の葉で水を潅いで供養し、迎え鐘を撞いておしょらいさんをお迎えします。そしておしょらいさんは、槇の枝に乗って各家にお帰りになるとされています。早朝から大勢の参拝者が訪れ、迎え鐘の音が絶えることなく響き続けます。また、「おしょらいさんが初めての里帰りで迷わないように、初盆には必ず六道珍皇寺にお参りする」との習わしも伝わっています。(写真は祇園商店街振興組合HPより拝借しました)

 さぁ、京都のお盆が始まりますよ。今日も楽しい一日を。