開眼

 

しょうぐうさん
 いいお天気の京都東山です。今日は、大安「吉日にて万事進んでよし」ですよ。何かいいことがあるかもしれませんね。

 さて、過日、お町内のお地蔵さんの祠を修理されたことを紹介しましたが、いよいよ完成しまして、多くのお町内の方がお集まりになり完成披露が開催されました。

 私は、開眼供養(かいげんくよう)をさせていただきました。いわゆる「魂入れ」などと呼ばれるお作法で、仏さまをお迎えさせていただきます。今回は石像に宿っていただくことになります。

 「開眼」とは、仏さまの慈悲と智慧の眼を開くことで、「青蓮慈悲の御眸(おんひとみ)をひらき」と表白で読みます。よく「仏造って魂入れず」という諺があるように、新しく仏像や仏壇や墓石を造立しましたら、開眼作法をいたしましょう。

 仏さまの仏性は生き物をはじめとして、草木にも石にも宿っているのですが、宿っていることと、明らかになることとはちょっと違います。開眼は、仏さまにその慈悲と智慧をはっきりと顕していただくために、御眸を開いていただくのです。このお作法によって、仏像は仏さまの形をした彫刻品や絵ではなくなり、仏さまとなるわけです。

 また開眼作法をすることで、わたしたちの心が、仏さまを拝む、信じる、祈る、感謝する心に変わることでもあるのです。今日も楽しい一日を。