桃始笑

 いいお天気の京都東山です。しかし、最高気温は9℃の予想と、まだまだ寒いですよ。もうすぐ彼岸になりますが、早い方はお墓参りに来られています。

 今日は、一粒万倍日と新月が重なる開運日です。新月、あるいは満月の日は、仏さまに願い事が通じやすいといわれています。また「一粒万倍日」は、一粒の種が万倍にも実る縁起の良い日です。何かいい日になるような気がします。

 さて、七十二候では「桃始笑(ももはじめてさく)」となりました。よく見ますと、「笑」という漢字が使われており、読み仮名は「さく」ですね。もともと「咲」という字には、笑うという意味があり、「笑」には咲くという意味があったそうです。

 中国で桃は長寿のシンボルとされており、お祝い事には欠かせない縁起の良い花ですが、日本でも桃は、たくさんの物語に登場します。古くは古事記に初めて登場するそうですが、そこでは花ではなく、桃の実として書かれているそうです。また、一般的に「桃太郎」は、桃から生まれてきて鬼退治に行くというストーリーですが、桃を拾って食べたおじいさんとおばあさんが若返り、子供ができて、その子が桃太郎と名づけられたいうストーリーもあるそうです。日本神話では、黄泉の国からイザナギノミコトが、逃げる際に化け物に桃を投げて追い払ったというところから、「邪気払いの果実」とも言われているそうです。

 他にも、桃は生薬にもなるので、「仙人の果実」でもあるようですよ。今日も楽しい一日を。