立春

 どんより曇り空の京都東山です。今日は立春ですね。立春とは、二十四節気(にじゅうしせっき)において、これから春の季節とされる日です。二十四節気は中国で生まれた暦で、1年を4つの季節に分け、さらにそれぞれの季節を6つに分割しています。4×6=24なので、二十四節気ということなのですよ。それで、四季の最初を、立春、立夏、立秋、立冬といって、それぞれの前日が「節分」です。なので、節分は本来1年に4回あるんですよ。

 ところで、「立春大吉」と書いた御礼を玄関先に貼られるご家庭も多いのではないでしょうか。もともとは禅宗の寺院の門に貼られていた風習なのだそうです。

 実は、この御礼には隠された意味がありました。まず、この四文字は縦書きでないといけません。なぜかと申しますと、この文字は裏返しにしても「立春大吉」と読めるからです。確かによく見ると、左右対称になっていますよね。

 それで、もしも鬼が家に入ってきているとしたら、その鬼は家に入るときと、家の中からその御札の裏側からも「立春大吉」を見ることになります。それを見た鬼は、裏から見ていることを勘違いして、「よし、この家にも入ってやろう」と家の中から玄関を通ることになります。つまり、さっさと出て行ってしまうということなのです。このことから、一年間災難に遭わないとか、平穏に暮らせるというおまじないになったということです。

 「立春大吉」のほかにも、「角大師」に「十二月十二日」と、いろいろ御札を貼って、よろしくないものの侵入はお断りですね。今日も楽しい一日を。