ご存知の通り、お釈迦さまは、右脇からお生まれになり、すぐに前後左右だけでなく上下にも７歩ずつ歩かれ、有名な「天上天下唯我独尊」と言われたとされています。このような超人的なお方ですから、お亡くなりになられた時も、ウルトラマンのように空へ飛んで行かれたのかななどと思いましたが、普通の人と同じでした。
鍛冶屋のチュンダに布施してもらった食事がきっかけでお腹をこわしてしまわれ、辿り着いたクシナガラにて、北枕で顔を西に向けられた状態で、弟子たちをはじめ多くの人々、動物たちにも見守られ、８０歳で静かに息を引き取られました。亡くなられた方を北枕にするのはここからきています。そして、その時に変わったことがあったとすれば、周りの４本の沙羅双樹が、真っ白に枯れたくらいです。これは、四十九日まで御霊前にしきみを供えて枯らせたりします。何れにしましても、お釈迦さまのご入滅の様子は、涅槃図に描かれていて、あちこちで、拝むことができますね。
お釈迦さまは最後に、弟子のアーナンダに「お前たちは、自分たちを明かりとしなさい。人をよりどころとするな。仏法を拠り所にして、修行にはげめよ」という「自灯明の教え」を遺されました。仏法を拠り所にして心を鍛えしっかりとした自分、正しい行ないをしなさいとおっしゃったのです。人生は四苦八苦で、生まれて来なければよかったなどと思うこともあるかもしれませんが、仏さまのお力を頂戴しながら、自分の努力、心がけ次第で人生は変えることができるということなのだと思います。 おんさるばしちけいびしゅだらにそわか 今日も楽しい一日を。
