忘年会

 

 晴れ空の京都東山です。今日は一粒万倍日となります。苗を植えて大切に育てるように何かを始めてみてはいかがでしょうか。

 さて、新型コロナウィルスも一応の収まりとなって、今月は忘年会が催されるのかもしれませんが、みなさまのご予定はいかがでしょうか。会社主催の忘年会は縮小気味らしいですけれど、気の合ったもの同士の忘年会は楽しいものですね。

 意外にも、この恒例行事である忘年会にもいわれがありました。私は、ボーナスをもらって、飲み会を開催していたのが定着したのが始まりだとか思っていましたが、全く違っていました。

 古来、日本には年越しにご先祖さまをお祀りする風習がありました。平安時代の和歌にも「除夜は御霊の祭りの夜」とあるそうです。室町時代には年忘れと称して、大みそかから元日の朝まで連歌を読みふけっていたのだそうです。これは今年一年の労苦をねぎらい合うのではなく、よき年に別れを告げるという意味だったようです。

 広辞苑によると、忘年会とは「その年の苦労を忘れるために年末に催す宴会」とあります。飲食やカラオケなどで賑やかに過ごして、嫌なことを忘れようなのかもしれませんが、静かにその年を振り返り、人だけに対してではなく、仏さま、ご先祖さまをはじめ様々なことに感謝する忘年会も良いかもしれませんね。今日も楽しい一日を。