達磨忌

 小雨が降り出した京都東山です。今日は一粒万倍日となります。抜かりなく物事に取り組む日ですね。

 さて、今日の暦には「達磨忌」とあります。そうです、150歳で亡くなったという菩提達磨さまのお命日です。

 菩提達磨さまは、インドのお方で「七転び八起き」のことわざや「だるまさん」の愛称で親しまれています。初めてインドから中国に禅の教えを伝えられ、中国禅宗の開祖と言われています。「達磨大師」や「円覚大師」などとも呼ばれます。

 国会議員の選挙などの時に必須のあの縁起物のだるまさんのモデルになられたお方です。壁に向かって9年もの間座禅を続けられた結果、手足が腐ってしまったという伝説から、手足がなく、顔が大きいだるまさんが造られるようになりました。

 だるまさんが赤色なのは、菩提達磨さまが、寒さよけに頭から掛け赤い毛布を被っていたとか、魔除けで赤色になったとか諸説あるようです。そうして、会津地方の「起き上がり小法師」という、何度倒れても起き上がるという人形と組み合わさり、現在のだるまさんの形になったと言われているそうです。

 また、祈願のため両目とも白いだるまさんを用意し、まず左目に墨で黒く目を書き入れ、成就すると右にも黒目を入れる「目入れだるま」の風習は、江戸で文化年間に始まったそうです。その他にも、子供たちが数を数えるときに使う「だるまさんがころんだ」、大きな目で睨みを利かせ、起き上がるということから、疫病退散などと、我々の生活に溶け込んでいる菩提達磨さまですね。今日も楽しい一日を。