お地蔵さま御縁日

地蔵菩薩(雙林寺蔵)
 いいお天気の京都東山です。今日は二十四節気の「霜降(そうこう)」となります。「寒露」の次で、露の後には霜がおりるわけで、どんどん気温が低くなってきますね。

 さて、毎月24日は、お地蔵さんのご縁日となります。お地蔵さまはもともと長者の息子でした。ある日、獅子奮迅具足万行如来(ししふんじんまんぎょうにょらい)という仏さまに出会われます。その仏さまのお姿の尊さ、お美しさにたいそう感動されて、「私も六道の罪で苦しんでいる人たちを救い仏になろう」とお誓いをたてられ、今もお修行されています。

 丸い童顔に赤い涎掛けのお坊さんのお姿は、とても親しみやすく、私たちを和ませてくださいます。道祖神的な信仰もあって、時代劇の道中ではよく見かける存在ですね。

 右手には錫杖、左手には宝珠をお持ちです。錫杖は、はるか遠い旅路で使われている杖のことで、これを地面に突きながら私たちに会いに来てくださいます。錫杖の先には輪が付いており、歩くたびに「シャンシャン」という音が鳴り響き、その音が鳴ると、毒蛇や害虫が逃げ去って行きます。このことは、私たちの心の迷いや煩悩を毒蛇や害虫に例えて追い払って下さることを表しています。左手の宝珠は如意宝珠ともいいますように、そこから光が放たれて、智慧を授けてくださり、私たちの願いを思いのままに叶えてくださることを表しています。

 雙林寺のお地蔵さまは石仏で、「持病平癒地蔵尊」といわれ、病気平癒にもご利益があるとされています。どうぞ、薬師如来さまと併せておまいりください。今日も楽しい一日を。