 |
| 円山公園の枝垂桜 |
なかでも、円山公園の中央にある枝垂れ桜は有名で、通称「祇園の夜桜」とも呼ばれています。正式名は、一重白彼岸枝垂桜といいまして、現在は２代目となっています。初代の枝垂れ桜は、根回り４メートル、高さ１２メートル、樹齢およそ２００年であった昭和１３年に、天然記念物に指定されましたが、昭和２２年に枯死してしまいました。
２代目の枝垂れ桜は、桜守の佐野藤右衛門さんが、昭和３年に初代の枝垂れ桜から種子を採り、畑で育てたものを寄贈されて、昭和２４年に植えられたものです。現在、樹高１２メートル、幹回り２．８メートル、枝張り１０メートルだそうです。また、初代・枝垂れ桜の孫の桜が京都府庁旧本館中庭と将軍塚青龍殿庭園にあります。３代目もお隣で育成中のようです。
ちなみに佐野藤右衛門さんとは、造園業の「植藤」の当主が襲名する庭師の名跡です。現在は１６代目の方で、勲五等双光旭日章を受章されたり、京都迎賓館の庭園を棟梁として造成されるなど、世界的にも日本庭園を手掛けておられます。
ところで、２代目の枝垂れ桜ですが、花見客が捨てたゴミを目当てにやって来るカラスに葉や枝を食い荒らされたり、枯れたりしたりで少々寂しい姿になっていましたが、樹勢が衰えないように様々な対応、手入れのおかげで復活してきています。我々としてもゴミは持ち帰るようにして、少しでも長く、その美しい姿を保っていてほしいですね。今日も楽しい一日を。
