彼岸明け

しょうぐうさん
 曇り空の京都東山です。雙林寺界隈の桜は満開を迎えています。どうぞ、おまいりにお花見におこしやす。

 ということで、今日は彼岸明けとなります。春分と秋分は、太陽がちょうど真西に沈むので、「観無量寿経」というお経に、沈みゆく太陽を拝み、その方角にある西方極楽浄土を想いなさいと説かれています。私たちが暮らす世界 「此岸(しがん)」からさらに西へ行ったところに浄土があるわけです。

 私たちがこの世に生まれることができたのは、ご先祖さまのおかげです。ところが、私たちは何でも自分の力と才能でやっているんだと、ついつい誤解してしまいます。自分がこの世に生を受けることができたのは、ご先祖さまのおかげだし、毎日暮らせているのは、家族や様々な仕事をされている周りの人たちのおかげです。

 本当なら、そのことに毎日感謝すべきところなのですが、そんなことはなかなかできないというのが本音ではないでしょうか。だったら、せめて年に2回ぐらいは墓参りして、ご先祖さまに手を合わせて感謝をしたほうがいいと思います。春分・秋分のころは、比較的気温も穏やかですから、行楽も兼ねてお墓参りにも行きやすいじゃないですか。

 それでもお墓参りはしないというのなら西の方を向いて少しでも浄土とご先祖さまを思って、ありがとうと感謝をする。繰り返しますけど、年にたったの2回のことですから、そうしてほしいと思うのですよ。今日も楽しい一日を。