まなぶ

 

しょうぐうさん
 朝から雨が降り始めました京都東山です。昨日は真夏日だったらしく、雙林寺界隈の桜は一気に咲きました。今度の土日は大混雑になりそうです。

 そして、今日の暦には「京都四条大橋開通記念日」とありましたので、調べてみました。四条大橋は何度も架け替えられたようですが、今日の日は、大正2年(1913)全輻12間の鉄筋コンクリートアーチ状の橋が架けられた日なのだそうです。現在の大橋は、このアーチ橋の次のもので、昭和17年(1942)年12月に架けられたそうです。普段何気無く通っていますけれど、歴史を調べるとおもしろいですね。

 ということで、話をもどしまして、六波羅蜜の最後の6番目の「智慧」についてです。智慧のお修行とは、どんなことをすればいいのかと考えますに、「智慧を絞って、アイデアを出す」などといいますから、物事をよく考えるというようなことになるのでしょうか。辞書には「物事をありのままに把握し、真理を見極める認識力」と書いてありますので、認識力を高めるお修行になりそうですが、今までの布施、持戒、忍辱、精進、禅定とは少しニュアンスが違うようです。

 六波羅蜜の智慧については、いろいろと解説されていますが、私は、気づくとか、正しい判断能力を養うことではないかと思います。日ごろから、布施、持戒、忍辱、精進、禅定を心がけて平常心を保っていれば、損得なく冷静に物事を見られて、正しい判断が自然とできるようになるのではないでしょうか。天台宗の「一隅を照らす」や「忘己利他」とはどんなことなのかなど、毎日の暮らしの中で、色々な立場に立つことができ、様々なものの考え方、見方ができるようになって、どうすることが最適なのかがわかるようになれることだと思います。その為にも、六波羅蜜のお修行はセットになっているのだと思います。

 六波羅蜜のお修行を積むことで、知らず知らずのうちに円満な人格者に近づいていけるのだと思いますよ。今日も楽しい一日を。