初弘法


 晴れ空の京都東山です。今日の暦を見ますと、大安、一粒万倍日、天恩日と不成就日が重なる微妙な日となっています。そして、「初弘法」「初大師」ですね。弘法大師さまの忌日が3月21日であることから、毎月21日はお大師さまのご縁日となっています。

 弘法大師さまはご存じの通り、伝教大師さまと並んで平安時代初期の偉大なお坊さんです。密教を学ぶために唐へ渡り、帰国後の816年、高野山に金剛峯寺を創建し、真言宗を開かれました。この金剛峯寺は、真言宗の総本山で、比叡山と並ぶ日本仏教の聖地です。 高野山内には117の寺があり、そのうち52ヶ寺は宿坊として宿泊できるそうです。

 仏教を弘めることに力を尽くされ、数知れない功績を残されています。我が国最初の民衆のための教育機関「綜芸種智院」の建立や「満濃池」の修築など教育普及や社会的事業にもご尽力されたことは有名です。そういえば、うどんを伝えられたのも弘法大師さまだと言われていますね。また、書の名手で、嵯峨天皇・橘逸勢とともに三筆の一人に数えられる存在で、「弘法も筆の誤り」「弘法筆を選ばず」のことわざもありますね。

 特に、42歳の時、人々に災難が及ばないようにと四国の色々なところに霊場を作られたのが四国霊場で、後に弟子たちがその遺跡を巡ったのが、四国八十八ヶ所霊場巡りの始まりと言われており、現在でも多くの方々が巡礼されていますよね。

 久しぶりに東寺の弘法市へ行ってみようかな。 南無大師遍照金剛 今日も楽しい一日を。