火舎香炉

 

火舎香炉
 快晴の京都東山です。今日は大安の吉日ですね。何かいいことあるかもしれませんね。

 さて、昨日の六器に続き、その中心にある「火舎(かしゃ)香炉」について紹介したいと思います。これは、お香を薫ずるために使用する香具です。中に灰が入っており、粉末のお香を焚きます。脚の部分には獅子の顔が付いており、三脚で火炉を支えています。その上に、甑(そう)と呼ばれるリング状のものを重ねて、さらにその上に、宝珠のつまみがついた蓋がのせてあります。写真でいうと、真ん中の部分がリング状になって、外す事が出来ます。蓋の部分には煙が出るように、猪目形、雲形、飛鳥形などの穴が開けられています。これは猪目形ですね。猪目形はハート型ですし、雲形ならクローバー型にも見えますよね。この火舎香炉はいつ頃からこのように呼ばれるようになったのか、中国名なのか和名なのかもわからないそうです。

 六器と合わせて火舎香炉は、前机の中央に置かれる荘厳には欠かせない法具のひとつです。置き方は、手前に1本脚、後ろ2本脚です。仏像の前の中心に置くのですけれど、微妙にずれたりするので、一発で置くことは案外むずかしいのですよ。今日も楽しい一日を。