祇園祭山鉾巡行

長刀鉾
 朝からどんよりとした曇り空の京都東山です。さて、山鉾が建ち並び、祇園囃子が流れて、いよいよ京都の夏という雰囲気が高まってきました。

 祇園祭は山鉾巡行だけではなくて様々な行事が7月の1か月間にわたって行われる八坂神社の祭礼です。起源としては、平安時代の869(貞観11)年に京都で疫病が発生し、これを鎮めるために、祇園社(後の八坂神社)で疫病退散を祈願したのが始まりといわれています。

 山鉾は、ゴブラン織、綴錦、西陣織等で豪華絢爛に装飾されています。特にお稚児さんが乗る長刀鉾は、矛先が大長刀になっており、巡行では1番先頭に立つ人気のある鉾です。山鉾巡行は、祇園祭なかでも最高に盛り上がりますが、本来は、神輿が街中を練り歩くのと同じで、街中で病気を広めている悪魔たちを祓い清める意味があるものと思われます。通常山鉾巡行は、17日の前祭と、24日の後祭に行われます。

 現在、祇園祭は国の重要無形民俗文化財に指定され、さらに国内祭礼行事で初めてユネスコ無形文化遺産にも認定されました。今の子供たちにはパレードにしか見えないのかもしれませんが、祇園祭の起源が疫病退散であることを特にコロナのご時世ゆえに、伝えていかねばなりませんね。今日も楽しい一日を。


■山鉾巡行に関連する予定は次のようになっていますが、念のため最新情報をご確認ください。

  • ちまき販売(前祭)…7月13日(水)~16日(土)
  • 宵山(前祭)…7月14日(木)~16日(土)
  • 山鉾巡行(前祭)…7月17日(日)
  • ちまき販売(後祭)…7月20日(水)~23日(土)
  • 宵山(後祭)…7月21日(木)~23日(土)
  • 山鉾巡行(後祭)…7月24日(日)