仏教では、「有無同然」という言葉があります。あってもなくても同じということです。例えば、我々は良い暮らしをしようと毎日働いています。美味しいものを食べて、きれいな服を着て、文化的な家に住もうとがんばっています。自分の気持ちを楽しくしてくれるモノなどは次々に手に入れていきます。なぜなら、そこには幸せがあると思っているからなのですよね。
しかし、お釈迦さまは国の王子さまとしてそれらすべてが備わっているところにお生まれになったにもかかわらず、全然幸せではなかったのです。そして本当の幸せを探しにお城を出られて、それらを捨ててしまわれます。その後、修行されて、悟りをひらかれ、そういう物質的なものがなくても、身分がなくても本当の幸せになれる方法をみつけられたのです。
私たちの毎日のモヤモヤ感を解決する方法は、お金やモノなどの「有無」とは別のところにあるということなのですよね。今日も楽しい一日を。
