最中

最中
 いいお天気の京都東山です。いよいよ桜が散り始めましたよ。さて、お供物の買い出しに出かけました。いつも、あんこが入った和菓子をお供えするのですが、今回は最中です。パリッとサクッとした皮は、おいしいのですが、食べるときはボロボロと落ちるので注意が要りますよね。

 最中は、お餅から作られている皮で、あんこを挟んであります。検索しますと様々な最中がありました。北海道の「こもちめんよう」は羊の形をしていました。東京、新正堂の「切腹もなか」はあんこが皮を破っているかのように挟んであります。三重の柳屋の「老伴」は400年以上も前から続く歴史あるお菓子で、あんこではなく羊羹が使われています。他にも、ハートやだるまさんやたい焼き風などのオリジナルな形のものや、皮とあんこが別々になっていて、自分で挟んで食べるタイプ、あんこの中にお餅が入っているものなど、とにかくいろいろありました。これからの夏はアイスモナカですけど、これも最中ですよね。

 もともと最中は、皮の部分だけを食べる干菓子だったものが、のちに餡をはさんだり入れたりするようになったのだそうです。最中の名前は、平安時代の「拾遺和歌集」にある源順(みなもとのしたごう)の歌、「水の面に照る月なみを数ふれば今宵ぞ秋の最中なりけり」に由来するといわれているそうです。「最中の月」なのですかね。

 ということで、何気なく見ていた最中ですが、とても奥深い和菓子でした。出張などで地方へ赴いたときにはご当地最中がないか探してみようと思います。今日も楽しい一日を。