お聖天さまへの御供え物

 

 いいお天気の京都東山です。台風が接近してくるかのように風が強く、また、落葉の時季でもあるので、掃除がたいへんです。

 さて、今日は聖天さまのご縁日ですね。お聖天さまへの御供え物として、いつでもお供えしていただきたいものは、お花、お香、お灯明です。三具足と言ったりもしますね。

 お花はその時の季節のお花がよいのですが、樒なら年中ありますので、都合がよいですね。ばら、つつじ、ぼけ、あざみ、とげのある植物は避けるようにします。お香は線香でよいのですが、良い香りで煙が昇るものを用意します。灯明は蝋燭の火で大丈夫です。もしそれに加えられるのであれば、朝炊き立てのご飯と、一番に蛇口をひねったお水です。オプションとしては、果物、お菓子、お酒、大根、清浄歓喜団などです。大根は清浄歓喜団とセットでお供えすることが望ましいので、ご縁日だけでも良いと思います。そして、毎朝お供えするご飯やお水、お供え物は夕方にお下げして、自然の犬や猫、小鳥たちに施すのですが、今の時代そういうわけにもいきませんので、ご飯、お菓子など頂戴できるものは聖天さまのお力を頂くイメージで召し上れば結構かと思います。ペットなら与えられますかね。

 聖天さまには昔から「百味供養」といって、百種類のご馳走をお供えしたりしますので、たくさんのお供物を御供養された方がよろしいです。つまり、どのようにすれば聖天さまに喜んでいただけるのかが一番大切なところで、ただ形式的に、お供物を用意すればよいというものではないのです。誠心誠意ですね。

 そのほかの注意点としては、魚、肉類はもちろん、ニラ、ニンニク等のように臭いが強いもの、梨、柑子、みかん、蓮根、茸類、辛い物、酸っぱい物は、お供えしないようにします。ご自身からニラ、にんにくなどくさい臭いがするときはお勤めもしないほうがよいです。

 とはいっても、あまり神経質にならず、「これは美味しいよね」とみんなが言っているものなら大抵のものは大丈夫だと思いますよ。今日も楽しい一日を。