注連縄

雙林寺本堂
 青空の京都東山です。この度本堂正面に聖天信者さまから注連縄が奉納されました。聖天さまに限らず、天部の仏さま、例えば、毘沙門天さま、弁財天さま、大黒天さまをお祀りされている寺院には鳥居が建てられていたり、注連縄が張られたりしています。これは天部の仏さまは不浄をお嫌いになるので、鳥居を通ることで諸々の穢が祓われてからお参りできるようにしてあるためです。

 鳥居は浄土へ入る門とされていて、この門を通ることで諸々の穢を祓うことができ、一切の迷いや煩悩を断つことができ、さらに、障りを起こす神々や悪魔はここからは入ることができないことになっています。したがって、私たちも鳥居を通る時には、気持ちを落ち着けて、心を清浄にして、これから聖天さまのお住まいに入らせて頂くのだという気持ちを持つべきです。

 鳥居だけでなく、仏さまがお祀りされているお堂に注連縄が張られているのも、同じ理由からです。この堂内は清浄な仏さまの世界であり、悟りの障害となるものはここから入ることができないということです。また、注連縄は2本の縄をねじって1本にしてから製作するのは、我々も一心に信仰すれば、仏さまの位に昇れるという凡聖不二を意味しています。

 これで、お参りの際に、みなさまのお浄めができるようになり、聖天さまに失礼のないようになりました。御奉納、誠にありがとうございました。

おんきりぎゃうんそわか 今日も楽しい一日を。