禅杖

警策
 雨上がりにて曇り空の京都東山です。円山音楽堂では反戦集会が催されています。さて、座禅中に襲われる眠気を醒ますために用いる鞭を禅杖と呼びます。竹または葦などで作られ、錦などで杖頭を包みます。天台大師さまの「釈禅波羅蜜次第法門』には「もし睡眠心なれば、重ねてまさに禅鎮禅杖等を用いてこれを却くべし」と説かれてあるそうです。
 写真の物はご寄進頂いた警策です。他にも竹箆(しっぺい)と呼ばれるものもありますが、どれも座禅の際に使用される法具です。ちなみに、警策は、臨済宗では「けいさく」と読み、曹洞宗では「きょうさく」と読むそうです。天台宗では禅杖と呼びながら、警策を使用しているように思います。

 脇肋等を避けて、静かに修行者の背または膝などを打って目覚めさせるのですが、パンパンと音を立てて時には激しく打たれたりします。「喝ーっつ!」などと言わないですけれども、当たり所が悪いととても痛くてしょうがないのは、よくあるコントですよ。今日も楽しい一日を。