豆乳の日

 

豆乳
 雨上がりにて曇り空の京都東山です。さて、今日は「豆乳の日」です。10月は、スポーツの日や健康についての活動が多い月なので、10月12日を10(トウ)2(ニュー)の語呂合わから、豆乳についての理解・関心を高めることを目的として、2008年に日本豆乳協会によって制定されました。豆乳といいますか、大豆は精進料理には欠かせないたんぱく質摂取の食材ですね。もやしや枝豆、豆腐、納豆、味噌、しょうゆ、油揚げなどさまざまな食品となって出てきます。

 精進料理は「殺生をしない」という仏教の考え方が基になっています。あわせて、五葷といって、葱・ニラ・ニンニク・玉葱等、くさみの強い野菜も使いません。雙林寺花月庵前には「不許葷肉入門内」と書かれた石柱があります。これは、寺では、肉とくさみのある野菜、酒を飲食しないほうがよいとされているので、要は、修行の妨げになるものを持ち込まないでください、という注意書きです。

 曹洞宗の道元さまは、食事の哲学と実際の作り方を「典座教訓」に、食べ方の基本を「赴粥飯法」に書き残されました。例えば、口に食べ物をたくさん詰め込まない、音をたててはいけない等、現代にも通用するマナーが書かれているそうです。私どもも比叡山行院での修行中はもちろん精進料理で、食前食後に食事観念をお唱えして、口をつける食器はひとつだけだとか、食べ終わったら、各食器にお茶を注いで、たくあんで洗って、最後はそのお茶を飲み干すことなど、お作法を教わります。一度、典座教訓・赴粥飯法を読んでみたいと思います。今日も楽しい一日を。(画像は日本豆乳協会HPより拝借)

 いろいろ出版されてますけど、このへんがよいですかね。

典座教訓・赴粥飯法 (講談社学術文庫)