五体投地礼

しょうぐうさん
 曇り空の京都東山です。朝からお隣はクレーン車を使って老木伐採です。排気ガス臭い...。さて、今日はスポーツの日だと思っていましたら、オリンピックに合わせて変更されて平日だった…のですね。
 スポーツではありませんが、激しい修行のひとつに三千仏礼拝行があります。比叡山横川にある修行道場「行院(ぎょういん)」で行われています。各地の寺院でも三千仏礼拝の他、百八礼拝行として檀信徒の方々と修行されているところもあるようです。すなわち、五体投地礼を3000回行うというお修行です。

 五体投地礼とは、両膝と両肘、そして、おでこを一度に地面に付けて仏さまを礼拝する最敬礼のお作法です。

  1. 両膝、両肘をついて額を床につける。(三礼するに先だって低頭を行う)
  2. 左の膝、次に右の膝の順次に起立合掌して御仏を仰ぐ。
  3. 右の膝、次に左の膝を地につけ、両肘を地に伸ばす。
  4. 低頭して額を地につけ、両掌を仰向けて、仏足を頂くように心に思う。
  5. 頭を上げ、2,3,4を繰り返す。

 三世の諸仏といって、過去・現世・来世の世に仏さまがそれぞれ1000仏おられると言われています。その仏さま全てに五体投地礼をするのです。仏さま毎に焼香してお名前をお唱えし五体投地礼をするのです。1日1000回ずつ、3日間行います。昔は1日で3000回行われていたそうです。

 修行者からの汗が湯気になって道場に立ち込めます。仏さまのお名前が記してある本は湿ってました。また、道場の床に直接おでこを付けるので、そのうち赤くはれて来ますし、擦り剝けたりもします。段々と力も出なくなり、やっとの思いで立ち上がり、引力に引っ張られて倒れこむようになります。それこそ投地です。方向もわからなくなるし、転がってる人もいました。次の日の両足は筋肉痛にて、階段を普通に歩いて上ることが出来ず、這い上がってました。

 三千仏礼拝のお修行で、仏さまを感じられたのか、煩悩をなくすことができたのか、修行した人にしかわからない感覚です。今日も楽しい一日を。