家紋

 

雙林寺寺紋
 今日も晴れ空の京都東山です。さて、みなさまは、家の「家紋」をご存知でしょうか。家紋は、いわゆるご先祖さまといいますか、一家に伝わる紋章です。今風にいうと、トレードマークといったところでしょうか。寺でも各々に用いる紋があり、寺紋と呼ばれています。ちなみに、雙林寺の寺紋は「尻合わせ三つ楓」で、本堂の提灯や欄間など、あちらこちらに見られます。

 家紋は、主に家系・家柄・血統・地位など、自らの出所や生まれを表現するために用いられました。天皇や皇族方は菊花紋ですし、水戸黄門の印籠には三つ葉葵と、公家や武家だけでなく、庶民の間にも広まっていった日本独自の文化です。

 今日では「家紋」を使用することは減り、お祝いの式などで、紋付羽織袴を着用する際に「我が家の家紋は何だっけ?」などと慌てることもしばしばです。恐らくは、ご先祖さまが眠るお墓の墓石に刻まれていると思われますので、調べるには、お墓参りが手っ取り早いのかもしれません。

 また、もしも、同じ家紋を目にしたときには、自分の遠い先祖は親戚だったのかもしれないとか、ぜひその長い歴史に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。今日も楽しい一日を。