お地蔵さまご縁日です

雙林寺 地蔵菩薩

 お地蔵さまご縁日にて、晴れ空の京都東山です。お地蔵さまは長者の息子で、獅子奮迅具足万行如来という仏さまに出会い、そのお姿の尊さ、お美しさに感動されます。そして、「私も六道の罪で苦しんでいるあらゆる人たちを救い尽くして悟りを開き仏になろう」とお誓いをたてられます。お釈迦さまが亡くなられてから五十六億七千万年後に弥勒菩薩さまがこの世に現れるまでの仏のいない時代「無仏時代」に、苦しむ人々を救ってくださる菩薩さまです。

 多くのお寺の門前には六地蔵が祀られています。これは、仏の世界に参るには苦の世界、即ち六道の辻を通り抜けなければならないという意味からです。

 お姿は、袈裟を纏い、剃髪された頭で、右手に錫杖、左手に如意宝珠をお持ちです。如意宝珠は思うままに宝を打ち出す宝の玉で、資源を生み出す大地を表し、錫杖を持っておられるのは旅姿で、衆生を救うために六道を遊化されているお姿を表しています。

 丸い童顔に赤い涎掛けの僧形は、たいへん親しみやすく、京都ではあちこちに祀られ、時代劇の街道には欠かせない仏さまで、いつも我々を和ませてくださいますね。今日も楽しい一日を。