黙祷


 今日は曇り空の京都東山です。さて、8月6日は広島への原爆投下から76年を迎える「原爆の日」です。「平和記念公園では黙祷が捧げられます」とのニュースがあちこちで報道されますが、ちょっと気になって「黙祷」について調べてみました。和文化研究家の齊木由香さんによりますと、

 中国の唐代の詩の中に『潜心黙祷若有応』という記述があり、1200年前には黙祷という概念があったと考えられます。日本では1912年、明治天皇崩御に伴う大喪の礼で行われたのが始まりといわれています。その後、関東大震災の犠牲者に対しての慰霊祭の中で1分間の黙祷が捧げられ、これ以後、日本では事件・事故・災害の発生日など、犠牲者の命日の同時刻に黙祷をするという習慣が広まったと考えられています。

 黙祷は仏教、神道などの宗教に関係なく、「世界共通の祈り」で「無言で心の中で祈りを捧げること」です。したがって、「無言で静止した状態で祈る」ことを指し、これ以上の厳格な決まりはありません。基本的には神仏に対して祈るので、目を閉じて合掌をする、お辞儀をするなどの作法となります。その際は、声を出さず、体を動かさず、静かに祈りを捧げます。そして、何よりも心から祈りを捧げなければなりません。

 私は戦争が終わってから生まれましたが、これからの平和を祈るとともに、歴史を振り返り、今、私たちが命を受け継いでいることに改めて感謝しようと思います。今日も楽しい一日を。