水無月

餅寅製「水無月」
 昨夜はよく雨が降り続きました、京都東山です。今朝、雨は上がりました。さて、昨日はあちらこちらで「水無月」の話題で持ち切りな感じでしたが、一日遅れでここでもひとつ。

 水無月は、陰暦6月の異称で、「みなつき」ともいうそうです。この月は夏の暑さが激しく、水泉が滴り尽きるので水無月というそうですが、そこは諸説あり、「奥義抄」では、農事がみな為尽(しつ)きてしまうので「みなしつき」といったのを誤ったのだされていたり、他にも、5月に植えた早苗がみな根づいた意からだとも説かれているそうです。

 今日の陽暦では7月に相当し、常夏月、風待月、鳴神月、水待月など、猛暑の季節にふさわしい、生活に根づいた異称が多く、古くから詩歌にも数多く詠まれてきました。なお、この月の晦日限りで夏が終わるので、この日を特に六月尽(みなづきじん)といい、各地の神社では、6月と12月の晦日に大祓いが行われます。

 大祓は、半年の間、身に積もった罪や穢れを祓い清める神事です。古くは宮中や民間でも広く行われ、歳時として今に伝えられています。6月の神事は「夏越大祓(なごしのおおはらえ)」とも呼ばれ、暑い季節、病にかからぬようにとの願いが込められます。(コトバンクより)

 そして、この日にいただくお菓子は外郎生地に小豆をのせた「水無月」です。こどもの日の柏餅のように京都では食べる習慣になっています。三角の形は氷を表し、上に飾る小豆は厄除けの意味と氷の上に被さった土を表したものと言われています。今年過ぎ去った半年の無事に感謝し、これから迎える半年の幸せを祈ります。それでは、後半戦も張り切ってまいりましょう。今日も楽しい一日を。