おっさん

しょうぐうさん

 曇天にて、涼しい京都東山です。さて、お坊さんのことをどのように呼べばよろしいですかと尋ねられることもしばしばです。

 私もあちらこちらで、様々に呼ばれます。多いのは、「和尚さん」、「ご住職」、「ちぎょうさん」、セレモニーホールでは「先生」、といったところでしょうか。じぃちゃんは、「法印さん」と呼ばれていました。

 町内の方からは「おっさん」と呼ばれます。これは京都独特の呼び方だと聞いたことがあります。注意点は発音で、イントネーションを間違えると、中年男性のことになります。中年男性の「おっさん」は、棒読みですね。→→こんな感じ。お坊さんの「おっさん」は、「おっ」を強めに「さん」で下げる。→↓こんな感じですかね。

 「チャウチャウちゃう(チャウチャウと違いますか)」と同じく「おっさんのおっさん(中年のお坊さん)」この文章をうまく発音できたり、聞き取れたりできれば関西弁オッケーです!

 その他にも、おじゅっさん、院家、和上、方丈、上人、御前様、御尊師など、天台座主は座主猊下とも。

 宗派による呼び方があったり、慣習的なこともあるので、正解はないように思います。個人的には、得度受戒の儀式を受けると、僧侶の名前を師僧から授けられますので、その名前に「さん」を付けて呼ぶのが正しいんじゃないかと思っています。ただし、住職は寺の代表であるので、「ご住職さま」とか「住職さん」でよいように思います。「ご住職さま」「住職さん」なら、宗派などに関わらず便利に使えますしね。

 それよりも何よりも、「何とお呼びすればよろしいですか」とお尋ねになるのが一番確かなことじゃないですかね。今日も楽しい一日を。