祇園閣

 昨日はたぶん30℃くらいまで気温が上がりましたが、今日も暑くなりそうです。法衣も夏衣に変わります。

 さて、青空に映えていたので、写真を撮りました。大雲院の一角にそびえ立つこの鉾を形どった建物を「祇園閣」といいまして、雙林寺から歩いてすぐのところにあります。普段は公開されていないのですが、不定期に拝観できる期間があります。

 もともとこの場所は、帝国ホテルの設立者である大倉喜八郎氏の別荘地でした。この祇園閣は、伊藤忠太工学博士の設計に依り、大倉土木株式会社の施工によって大正15年に着工し、昭和3年御大典記念に翁91歳の時に完成しました。鉾先には、金の鶴が羽ばたき、その先までの高さは約37メートル、地下の基盤も深さ30メートルほどあるそうです。入口の扉・階段の手すり・勾欄・屋根・垂木等にふんだんに銅が用いられ、金閣・銀閣に対して銅閣を意図したと伝えられているそうです。

 閣上からの眺望は京都市内はもちろん大阪方面までも見ることが出来ます。1階正面に阿弥陀如来を祀り、内部壁面には、葛新民(中国安徽省巣湖国画院副院長)の筆による敦煌の壁画模写が昭和63年に完成し、奉納されました。他にも観経変想図、釈迦説法図、千手観音図等が奉安されています。(特別公開拝観の手引きなどより)そういえば、大雲院には、あの石川五右衛門のお墓もありますね。今日も楽しい一日を。