このご時世の年忌法要は、お布施をお送りくださり参列者なしでお勤めすることも増えましたが、最小人数にて感染対策十分でということで、参列者がおられる一周忌法要をお勤めさせていただきました。
年忌法要は年回法要ともいい、年を追って営む追善法要のことです。数え方としては、満一年目のお勤めを1周忌と数えますが、その後は回忌といい、満2年目を三回忌、七回忌だと満6年目ということになります。以後、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、三十七回忌、五十回忌となり、五十回忌以降は遠忌といって、50年ごとに法要をつとめます。また、三十三回忌を「弔い上げ」などといって、年忌法要を終えるところもありますし、それ以外の回忌をお勤めするところもあります。
一般的に、一周忌、三回忌は親族の他、故人に親交のあった友人知人も招きますが、それ以降は徐々に参列者を減らし、故人と血のつながりの濃い親族や特に深いつながりのあった人、家族だけで法要を営むようになります。
法要が終わりますと、通常はお斎(会食)を催して、僧侶はじめ参列者をもてなします。故人の話をして偲びましょうとか、亡くなってからも話をしてもらえるような人生を送りましょうなどとあいさつします。故人そっちのけで開催されているお斎をあの世から見るのはつらいと思うのですよね。
また、昨今、簡単に写真、動画をデジタル撮影できるようになりました。これからのお斎の席では、結婚披露宴のように、故人の姿がスクリーンに投影されることになるのではないでしょうか。例えば100年前の会ったこともないご先祖さまの在りし日のお姿が目の当たりにできるのですよ。その時、どんな姿を披露されてもいいように毎日油断なく暮らしていきたいと思います。今日も楽しい一日を。