六器とは

 朝からいいお天気で、気温も上昇、ネット上では27℃の京都東山です。さて、壇上で火舎香炉を中央にして、樒の葉を盛ってある器、左右に三器ずつ並べ、六つを一組にして、六器または「ろくき」と呼びます。仏前供用の器のことで、台皿の上に高台のついた金属製の椀状のものがのせてあります。

 弘法大師請来目録には「金花銀閼伽盞四口」とあり、もともと六器が一組であったのかどうかはよくわからないようです。また、平安時代から鎌倉時代にかけては、六器を総称して悶伽器と呼んだそうです。

 火舎より閼伽、塗香、華鬘の器となっています。修法の際は、閼伽器には閼伽水、塗香器にはお香、華鬘器には花を盛りますが、各流派によって異なります。また、通常は各器に樒の葉を盛りますが、その葉の盛り方や枚数なども流派によって異なります。

 六器は、金銅鋳製で装飾をほどこさないものが多いのですが、八葉蓮弁を彫刻したものなどもあります。今日も楽しい一日を。