読経のお作法

  読経はお経を読むということですが、ふりがながふってありますから、とりたててむずかしいことではないように思います。普段の読経については、在家勤行儀や各寺院で発行されている勤行式にしたがって唱えればよいと思います。

 作法としましては、先ずお経本を両手で執り香炉の上に持って行き、右回りに1、2回香煙に薫じて、恭しく頂戴します。次にお経本を経机などに置き開いて読み始めます。最低限、最初に三礼「一心頂礼 十方法界 常住三宝」を三返の後「無上甚深微妙法・・・」の開経偈を唱へて、次に例えば「般若心経」など唱え、最後には「願以此功徳 普及於一切・・・」の回向文を唱えます。そうして、読み終わりましたらお経本を閉じ、再び香炉で薫じて恭しく頂戴して元の位置へ戻します。

 お経を読むのは決して早口にならぬ様、雨だれ式で、漢字をよく見て、それぞれ文句の意味を考えながら読みます。また句読点や文節に気を付けて、文句の途中などで息継ぎしないように注意します。勤行儀のお経がすらすらと読めるようになれば、必ず早口で唱えるだけになってしまいますから注意が必要です。もし、物足りなさを感じるならば、長めのお経に挑戦するのもよろしいかと思います。薬師経もそこそこ時間かかりますよ。

では、午後から雨予報の京都ですが、今日も楽しい一日を。