礼拝の仕方

 セレモニーホールのお葬式では司会者が、合掌…礼拝…と発声しますが、そのように合掌した次には必ず礼拝がつきものです。

 礼拝には、投地礼や起居礼など、やり方は何種類かあるのですが、今日は、通常多くの方が行われる起立礼と平座礼について書いてみようと思います。

 先ず起立礼(らい)と言うのは、文字の通り立った姿勢で行う礼拝です。起立礼は、遥拝などの時に行う、最も丁重かつ厳粛な礼拝方法で、始めに合掌黙念し、合掌を解いて両手を膝頭まで下げ、上体を前に傾けゆっくりと上体を起こして行います。起立礼ほど丁寧ではなく、合掌したままで上体を前に傾ける普通の礼のことは立礼といいます。

 次に平座礼というのは、日本建築に於ける室内の作法で、これには伏礼と坐礼があります。どちらも正座して、伏礼は、合掌黙念の後、合掌を解き、両掌を膝の前に揃えて並べ、額が掌の上に着くまで頭を下げる大変丁重な作法です。この時、頭上に仏さまの御足を頂くことを観想します。坐礼は合掌したまま上体を少々前に傾ける、普通の礼拝作法です。

 礼拝は何れも恭敬の心、一心に相手を敬う心が大切であることは言うまでもなく、心に深く敬う気持ちがなくては、単なる形だけのお辞儀になってしまいます。恭敬の心が深ければ自然とよい礼拝ができるのだと思います。

 それでは、今日も楽しい一日を。