地蔵盆

 

数珠回し
 いいお天気の京都東山です。きょうも最高気温37℃の予想となっています。昨日は戸津説法へ聴聞に行ってきましたが、多くの聴衆と気温でかなりの暑さでした。

 さて、お盆が過ぎますと、京都では「地蔵盆」が開催されます。地蔵盆は京都発祥とされており、その後伝播して、主に近畿地方(大阪、兵庫、滋賀、奈良、和歌山、福井等)と、中部地方の一部の地域でも行われているようです。

 各町内毎にお地蔵さまがお祀りされています。通常は、お地蔵さまの縁日に合わせて、22日、23日、24日に開催されるのですが、昨今、人が集まりやすいという理由から前倒しで、土日に開催されることが多くなりました。

 私も複数のお町内へお参りにいきます。興味深いのは、町内によって、特徴があることです。ある町内は子どもが一人もいなくなり、それでもみなさんが集まって法要だけ営んで熱心に参列されているところもあれば、新しくマンションが建ってニューファミリーが越してきて、一気に子どもが増えて、賑やかにお楽しみ行事満載のところなど様々です。

 いずれにしても、私は、幼稚園児くらいの子供に「お地蔵さまはね~」と話しかけても通じているのかどうなのかよくわからないのが悩みの種です、、、

 地蔵盆とは、お地蔵さまの祠の前にテントを張り、ござを敷くなどして町内のみなさんが集まり、お坊さんを招いて法要を執り行います。各家のご先祖さまの回向、町内安全、子供たちの健康、所願成就などを祈ります。しかし、子供を中心とした行事なので、法要だけではなく、次のような内容が企画されているところもあります。

【ある町内の地蔵盆次第】

  1. 僧侶を招いて法要
  2. 数珠回し(円陣を組んで、大きな数珠を回します)
  3. ご詠歌
  4. お地蔵さまのお化粧、着付け(頭巾、涎掛けの新調)
  5. お菓子(=お供物)の配布
  6. お楽しみ福引き
  7. 大量にカレーライスを作ってみんなで食べる
  8. むかしは日没後に8ミリ映画上映

 このように地蔵盆は、老若男女問わず家族揃って楽しむことができ、町内の親睦交流も図れるという素晴らしい行事です。お地蔵さんや地蔵盆をこれからも大切にして、仏心をはぐくみ安心安全で心の通い合う楽しい町内をみんなでつくりたいものです。(写真は「京都をつなぐ無形文化遺産」から拝借しました) 今日も楽しい一日を。