苗字制定記念日

 時折しぐれる寒い曇り空の京都東山です。今日は、「一粒万倍日」です。何かを始めるのによいとされている日です。はじめたことが万倍の成果になるといいですね。

 そして「苗字制定記念日」だそうです。明治8(1875)年、明治政府が「平民苗字必称義務令」という太政官布告を出し、すべての国民に姓を名乗ることを義務附けた、とのことです。

 ところで、苗字ではなく名前の話になりますが、私たち僧侶は、得度しますといわゆるお坊さんの名前として「法名」を授かります。これを生涯どころかあの世でも名乗ることになります。戒名でもありますから。

 有名な元三大師さまはこれくらいのお名前をお持ちです。

  • 観音丸は生まれたときの名前です
  • 良源はお坊さんの名前です。
  • 元三大師は1月3日の命日から生まれた名前です。
  • 角大師、豆大師は伝説で変身されたお姿から生まれた名前です。
  • 慈恵大師は朝廷から贈られた名前です。

 法名を授かりますと、戸籍も名前の変更をすることになります。名前の変更は裁判所で判決してもらうのですが、開廷されることはほとんどなく、書類審査で済みます。そして、役所へその判決書を提出して手続きをしてもらいます。窓口で「名前を変えたいのですけど」と言いましたら「そう簡単には変えられません」と断られたことを思い出します。きっと、ふざけてるように思われたんでしょうね(笑)

 女性は結婚することで苗字が変わって、免許証をはじめ様々な名義変更に苦労するといいますが、我々の場合は、名前の方を変えるので、銀行でもクレジットカード会社でも電話対応された方のなかには、苗字ではなくて名前を変えることがあるのですか?みたいに不思議がられたことも少しおもしろかったです。

 ということで話は逸れましたが、日本で多い苗字は1位・佐藤、2位・鈴木、3位・高橋、4位・田中、5位・伊藤、だそうです。他にも地域などにルーツを持つ珍しい苗字もいろいろありますね。もしかすると、苗字を調べると自分のルーツもわかるかもしれませんね。今日も楽しい一日を。