いい夫婦の日

 いいお天気の京都東山です。これから他府県で葬儀をとりおこなってまいります。故人はご病気にて50代でお亡くなりです。早すぎる旅立ちではあるのですが、人生は、長短よりもどのように生きるのかが大切です。過去はどうしようもないし、未来を考えてもその通りになるとは限らないし、やるべきことを明日にまわさず、毎日すべてやり切って生きるというのが仏教的です。精一杯生きようという感じです。そして、明るく楽しく仲良くです。

 さて今日は、「いい夫婦の日」となります。「いい(11)ふうふ(22)」の語呂合せから、余暇開発センター(現在の日本生産性本部余暇創研)によって1988(昭和63)年に制定されました。関連して、「いい夫婦の日をすすめる会」ホームページには、【普段パートナーに伝えられない想いを伝え、気持ちをカタチにして贈る機会としてください。ご夫婦にとって素敵な一日になるよう、私たちは願っています】とも記載されていました。

 夫婦関係もそうですが、人が集まった時には「和合」が大切ですよね。和合がないともめ事が起こり、ひいては戦争にまでなんてこともなりかねません。

 仏教では、「共命(ぐみょう)の鳥」が説かれています。一つの胴体に頭が二つあるどちらもとても美しい姿と声で鳴いている鳥です。頭が二つあるので、それぞれが思考します。ある日、一方の頭の鳥が「もし、私一人の頭になれば、この世で1番美しく美声で鳴くことができるようになれる」と考えました。そこで、もう一方の頭の鳥に毒の実を食べさせ殺してしまうことにしました。案の定、うまく事が運んだので、残った頭の鳥はこの世で1番の姿と鳴き声の鳥になりました。

 ところが、死んだ方の鳥の頭は徐々に腐り始め、胴体まで腐り始めたのです。そして、最後には生きていた頭の鳥も胴体が一つだったので、腐り始め死んでしまうことになったというお話です。

 和合ができなかったゆえに共倒れしてしまったわけですね。こうならないためにも、相手と対話して理解して合わせる努力が必要ですよね。いつまでも仲良くいい夫婦でありますように。私どもは30年超えましたよ。今日も楽しい一日を。