しょうぐうさん |
あかりといえば、暗いところを照らして明るくするという機能的なこともありますが、仏教では暗い迷いを取り除いたり、暗い気持ちを明るくする智慧を表す光ということで大切にされます。お釈迦さまの「自らを灯明とし、法を灯明とせよ」という「自灯明の教え」は有名ですし、ロウソクは三具足、五具足のひとつで荘厳には欠かせないものです。
天台宗では、延暦寺根本中堂で「不滅の法灯」が1200年以上前から現在も灯され続けていますし、「一隅を照らす運動」を展開しています。一隅を照らす運動とは、信仰と実践によって一人ひとりが心豊かな人間になり、平和で明るい世の中を共に築いていこうという運動です。
「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」という、天台宗を開かれた伝教大師最澄さま(767~822)の精神を現代に生かすために生まれました。一隅(いちぐう)とは、今、あなたがいる、その場所です。あなたが、あなたの置かれている場所や立場で、ベストを尽くして照らしてください。あなたが光れば、あなたのお隣も光ります。町や社会が光ります。小さな光が集まって、日本を、世界を、やがて地球を照らします。あなたの一隅から世界を照らしましょう!一人ひとりが輝きあい、手をつなぐことができれば、みんなが幸せになり、すばらしい世界が生まれます。
どうか明るいニュースが増えますように。今日も楽しい一日を。