五色幡

 

 快晴の京都東山です。今日の最高気温は37℃となっています。墓地は日影がありませんから、体調不良等になった時などのために、なるべく2人以上で行かれることをおすすめします。

 さて、施餓鬼会では、「黄・緑・赤・白・紫」の五色幡が掲げられた施餓鬼壇が設えられます。この五色幡は、餓鬼を救う如来を表しています。飢えや渇きに苦しむ餓鬼を招き、安らかにするために壇上に掲げます。同時に方位も表しています。

南 寶勝如来(ほうしょうにょらい)   餓鬼たちのむさぼりの心を捨てさせ穏やかにします。仏の不思議な力によって、一切の煩悩と苦しみを消し去り、福と智慧が得られます。

東 妙色身如来(みょうしきしんにょらい)   餓鬼たちのみにくい姿を美しくします。仏の妙なる力によって、煩悩にまみれた姿で苦しむ者を円満でふくよかな姿に戻します。

西 甘露王如来(かんろおうにょらい)  餓鬼たちに甘露のような仏の教えを注ぎます。仏の慈悲の心によって、潤いのある甘露のような教えを注ぎ、真の安らぎを与えます。

中央 廣博身如来(こうばくしんにょらい) 餓鬼たちの口と喉を広げ、食べ物を食べられるようにします。傷つき満たされない心のため何も食べられず、教えを受けられなかった餓鬼たちを智慧という食物で満たします。

北 離怖畏如来(りふいにょらい) 餓鬼たちの恐怖心を全て取り除き餓鬼道から離れさせます。妄念が生みだす恐怖心のために凍りついた心を融かし、やすらぎを与えます。

【天台宗「お施餓鬼のしおり」より】

 今日は「迎え盆」となります。ご先祖さまをあちらの世界からお迎えする日です。お迎え火を焚いたり、仏壇や、精霊棚、玄関などの盆提灯は、ご先祖さまが帰ってこられる際の目印となります。みなさまのお宅は、準備はお済でしょうか。今日も楽しい一日を。