しのぶ

しょうぐうさん
 曇り空の京都東山です。お彼岸の期間になり、お墓参りや観光客の方々で、雙林寺界隈は賑わっています。東大路通の祇園から東山五条まで南行は、平日でも慢性的な交通渋滞ですからお気を付けください。それにしても朝は、まだまだ寒く息が白いですよ。今日は大安です。

 さて、六波羅蜜の3番目は「忍辱(にんにく)」です。「ガーリックのことではないですよ」は、お坊さんお決まりのフレーズです。

 忍辱とは、じっと耐え忍ぶことです。人生は、諸行無常で、いいときもあれば悪いときもあります。常に幸せで、何もかもがいつまでもうまく続くことはありませんよね。

 例えば、自分は健康であっても、家族が怪我や病気になってしまうときだってありますし、仕事もそうです。順調に行くときもあれば、うまく行かなくなるときもあります。人生には浮き沈みが付き物です。その沈んだ時に、自暴自棄などにならず、じっと我慢しよう、耐えよう、好転するまで待とうというのが忍辱です。

 もちろん、すぐにはよくならないかもしれませんが、短期になって怒鳴ったところでうまくいくこともないじゃないですか。イライラしても仕方ありません。「怒りの蛇を、口から出すのは下等の人間。歯を食いしばって、口から出さないのが中等。胸に蛇は狂っていても、顔に表さないのが上等の人間である」とか言ったりします。

 耐え忍びながら、仏さまに、あんじょうようしてもらえるようにお願いしましょう。今日も楽しい一日を。