快晴の京都東山です。今日は「阪神淡路大震災の日」です。今から29年前の今日、午前5時46分、淡路島北部を震源地とする阪神・淡路大震災が発生しました。神戸などは震度7、滋賀、京都でも震度5など、近畿圏の広域が甚大な被害を受け、犠牲者は災害関連死も含めて6434人にも達しました。朝から各地で追悼の催しが行われ、また能登の被災地へも祈りが捧げられたそうです。
さて、千手観音さまのご縁日です。楊枝のお加持にて三十三間堂へ行きましたけれども、お堂内には、中央に安置される坐高3メートルの大きな千手観音さま、そして、その左右に500体ずつ、計1,000体の千手観音さまが祀られています。今年も御前でお勤めさせていただけたことはたいへんありがたく、身の引き締まる思いでした。
この仏さまは一体一体すべて違う表情をされていて、自分に似ているとか、会いたい人にそっくりのお像が必ず見つかるなどといわれていますが、実際に探すとなると、とてもたいへんです。また、それぞれのお像にはお名前がついているのですよ。第一尊、尊宿尊、法眼尊…、、、
「千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経」には、一切の衆生を救い、利益を与え安楽にするには普通の姿では効力がないため、千手千眼をもって、衆生を救済すると説かれています。決して、千本の手があるお化けではないのです。
私たちは、何かをするとき道具を持ちますよね。たとえば、日曜大工なら、のこぎりに金づちとか、絵を描くなら、筆に絵具とか、お料理なら、フライパンに包丁でしょうか。それらを持った姿を1枚1枚写真にして、重ねて見ることができたら、自分には何本も手があるように見えますよね。
このように、千手観音さまはこういうお力をお持ちなのですよ、ということがいっぺんにわかるように造られているのです。基本は中央で合掌されている二本の手です。「真手(しんしゅ)」といいます。この手で様々な道具をお使いになり、私たちをお救いくださっているわけです。
子年生まれ守り本尊としてのほか、諸々の苦難除去、諸願成就、恋愛成就、息災延命、罪障消滅、除病、福徳授与等の功徳があるとされています。 おん ばさらだるま きりく 今日も楽しい一日を。