成道会

 快晴の京都東山です。天台宗総合研究センター発行のリーフレット「成道会のしおり」のご紹介です。
 
【成道会は、お釈迦さまがお悟りを開いた日、十二月八日に行われる法会です。お釈迦さまに関する法会として、ご生誕を祝う四月八日の降誕会(灌仏会・花まつり)、ご入滅の二月十五日に行う涅槃会とあわせて三仏会の一つに数えられます。

 地方の王子としてお生まれになったお釈迦さまは、その地位や妻子を捨て、二十九歳で城を出ます。

 難行苦行を重ねましたが、この世の中の生・老・病・死の苦しみから抜け出すことは出来ず、六年間の苦行を止めて尼連禅河で身体を洗い清め、村の娘スジャータの乳粥の供養を受け、菩提樹の下に座って瞑想に入ります。そして修行を妨げる悪魔を追い払い、十二月八日の日の出前、明けの明星を眺めて、ついにお悟りを開いて仏陀となられました。

 お釈迦さまは、はじめ、悟りの教えを説くことをためらいましたが、梵天さま(仏法の守護神)の勧めによって、まずかつて一緒に修行をしていた五人の仲間に説法します。これを初転法輪といいます。

 この時に説かれた教えは、かたよらない心《中道》、苦・集・滅・道の四つの真理《四諦》とその実践法《八正道》とされます。お釈迦さまの説法の旅がここからはじまりました。

 なお『法華経』には、この世に現れたお釈迦さまは、我々をご自身と同じ悟りへと導くための仮の姿であり、真実のお釈迦さまは、はるか昔に成仏して以来、計り知れない時間にわたって人々を教化しつづけておられることが説かれています。天台宗では、この『法華経』に説かれた真実のお姿《久遠実成(くおんじつじょう)》を、お釈迦さまの生涯の行跡とともに大切にしています。

 本格的な冬がはじまり、師走の慌ただしさを目前にするこの日は、お寺やお仏壇の本尊さまに手を合わせ、お釈迦さまのお悟りに感謝して、そのお悟りとともに自分自身について静かにゆったりと心を運びたいものです。】

 リーフレットをダウンロードできるようにしましたので、ご活用いただければ幸いです。今日も楽しい一日を。


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成道会のしおり【PDFファイル496.9KB】