七仏通戒偈

 白楽天山
 晴れ空の京都東山です。今日は聖天さまのご縁日となります。
 ところで、昨日の祇園祭宵々山は、3連休の初日とあって、大勢の観光客らでにぎわい、午後9時半時点の人出は約28万人(京都府警調べ)に上り、昨年と比べて約3万人多かったそうです。今宵の宵山もとんでもない人出になりそうですね。

 さて、山鉾の中に「白楽天山」という山があります。白楽天山のホームページによりますと、【白楽天山は、唐の詩人である白楽天が、老松の上に住む道林禅師を訪ねる場面を表しています。白楽天は、白地の衣装に唐冠をかぶり、「しゃく」を両手に持ち、道林禅師の答えを承る姿勢で立っています。また道林禅師は、紫衣と藍色の帽子を着け、手には数珠と払子を持ち、松の皮の上に腰かけています。白楽天から仏法の大意を問われた道林禅師が「悪いこををせず良いことをすること」と答えると、白楽天は「そんなことは子供でも知っている」と言います。道林禅師は「その通りである。しかし八十歳の翁でも行い難いことではないか」と説かれ、白楽天は感服します。白楽天の求道心と悟りにあやかり、学問成就の御利益があるとされる山です。】とあります。

 これは、「七仏通戒偈」というお経のお話で、この短いお経の中に仏教のすべての教えが含まれているとされるほど重要な内容となっています。

「諸悪莫作 衆善奉行 自浄其意 是諸仏教 」

 あらゆる悪をなさず、もろもろの善を実行し、みずからその心を清らかにすること、これこそ諸仏の教えである、という意味です。簡単な内容ですけれども、奥深い意味が込められていて、行動するにはむずかしいですね。ぜひ、白楽天山を探されて、仏法の大意について考えてみてください。今日も楽しい一日を。