往亡日

 今朝もどんよりとした寒い京都東山です。現在、古文化保存協会主催の「春期京都非公開文化財特別公開」が開催中です。雙林寺の近くでは知恩院さん、京都十二薬師霊場会からは、平等寺さんが参加されています。詳しくはホームページでご確認ください。

 さて、今日の暦には「往亡日」とあります。各節後三十日の十二日を往亡日と名づけ「往は去と云うこと亡は無と云うこと畢竟去で亡と云うことなり」なのだそうです。どうやらよくない日のことのようですが、なんのことかよくわからないので、検索してみました。

 まず、読み方は「おうもうにち」でした。「往(ゆ)きて亡ぶ日」という意味で、昔は軍を進めることや遠行が忌まれた日だったのだそうです。つまり、「行く」や「始める」という行為が凶事となっている日なのです。言葉としては12世紀に登場していて、陰陽道で外出を忌む日だったことのようです。特に、拝官・移転・婚礼・旅行・建築・出発することは、差し控えた方がよいようです。不急不要の外出は避けたほうがよさそうですね。

 ところで、「畢竟」という言葉、どこかで見たことがあったと思いましたら、「妙法蓮華経如来神力品第二十一」にありました。天台宗ではよく誦むお経のひとつで、根本中堂の朝のお勤めでも読経されていますよ。今日も楽しい一日を。