東日本大震災 3.11

 概ね晴れの京都東山です。さて、「東日本大震災」発生から11年が経ちました。2011年3月11日の午後2時46分ごろ、東北沖でマグニチュード9.0の巨大地震が発生し、東北や関東の沿岸に高さ10メートルを超える津波が押し寄せました。警察庁などによりますと、死者と行方不明者は18,423人となっています。また、現在も避難生活を余儀なくされている人は、先月の時点で38,139人となっています。

 その時私は天台宗務庁での会議に出席していました。地震を感じることはなかったのですが、庁内放送で「役職者は緊急会議のため集まるように」との放送がありました。大地震だとはうすうすわかったのですが、とんでもないことであったことがわかったのは帰宅してからでした。小学校の時に大正時代に関東大震災が発生したことを習いますが、その時は文章を読んで状況を想像するしかなかったですが、現代での出来事はカラー映像としてその状況がよくわかります。

 法事などで親族の方がお集まりになりますと、この機会に○○家ご一族の親睦を深めたり、家訓のようなものを確認したり、ご先祖さまがどういう人であったのかをお子様に引き継いでくださいなどとお話いたします。ご先祖さまも普段の暮らしの中で成功した例や失敗した例など様々な経験をされ、いいことは真似てもらいたいでしょうし、失敗したことは繰り返さないように子孫に語り継いでおられるはずです。

 天台宗では「不滅の法灯」として、受け継ぎ引き継がれている「ともしび」が延暦寺根本中堂に1200年もの間、今も消えずに灯っています。どうぞ様々な教訓や記憶はいついつまでも、伝え続けられることを願います。合掌