磐子

 

磐子(雙林寺蔵)
 曇り空の京都東山です。さて、不規則に書いています仏具解説ですが、今日は磐子を紹介します。「けいす」「きんす」と呼びます。他にも、銅鉢、ざる鐘などとも呼ばれたりします。
 大型で鉢型をした器状のもので、法要や勤行、読経などの際に打棒を使用して打ち鳴らされます。打棒は「ばい」と呼びます。
 基本的に、法要の始めと終わり、次第が一つ済むと打ち鳴らします。1枚の分厚い銅板を叩いて作られており、台の上に座布団を敷いて設置されています。「祇洹寺図経」には「一の銅磐あり、五升を受くべし」との記載があるらしく、相当な大きさであったようです。

 それを小型化しますと、ご家庭のお仏壇で使われている「おりん」になります。

 ちなみに雙林寺で使用しているものは明治27年に多くの方々の篤志によって寄進されたものです。子供の頃はおもちゃの様に「ごーん、ごーん」と鳴らしてましたよ。今日も楽しい一日を。