地蔵盆


 今日も曇り空の京都東山です。さて、これから「地蔵盆」のお勤めです。お盆が過ぎますと、京都では地蔵盆が開催されます。京都発祥とされ、その後伝播して、主に近畿地方(大阪、兵庫、滋賀、奈良、和歌山、福井等)と中部地方の一部の地域でも行われているそうです。

 京都では各町内毎にお地蔵さまがお祀りされています。通常、お地蔵さまの縁日は24日ですので、その日に開催されるのですが、集まりやすいという事情で前倒しの土日に開催されることが多くなりました。しかし、昨年に続いて、今年も新型コロナウィルスの影響で開催されるところはほとんどなく、今日はあるお町内の会長さんら役員の方々が本堂へお越しになり、法要に参列されるのです。

 地蔵盆は、お地蔵さまの祠前にテントを張るなどしてみんなが集まり、町内の人たちや子供たちの安全を祈願したり、ご先祖さまの回向、所願成就などを祈願します。しかし、子供を中心とした行事なので、法要だけではなく、次のような内容もあります。

  • 僧侶を招いて読経
  • 数珠回し(円陣を組んで、大きな数珠を回します)
  • ご詠歌
  • お地蔵さまのお化粧、着付け(頭巾、涎掛けの新調)
  • お菓子(=お供物)の配布
  • 福引き
  • 大量にカレーライスを作ってみんなで食べる
  • むかしは8ミリ映画上映

 このように地蔵盆は、家族揃って楽しむことができ、親睦交流も図れる素晴らしい行事です。お地蔵さんや地蔵盆をこれからも大事にして、安心安全で心の通い合う楽しい町内をみんなでつくりたいものですね。(京都市発行「お地蔵さんの物語」参照) 

 ということで、子供たちが集まって、わいわいがやがやと賑やかな地蔵盆が早く出来ますようにとお勤めしてまいります。今日も楽しい一日を。