大黒天縁日

 

大黒天(雙林寺)
 快晴の京都東山です。毎年10月17日は、「神嘗祭(かんなめさい)」という神事が行われている日ですね。その年に収穫された新穀(初穂、特にお米)を、天照大御神さまに誰よりも先に一番に捧げて、神さまからいただいた恵みに感謝するお祭りです。日本神話では、天照大御神さまが稲を授けて、この国に稲作が栄えるようになったと伝えられています。

 さて、暦を見ると今日は、60日に1度巡ってくる「甲子の日」で「大黒天の縁日」となります。

 大黒天さまは本名を摩訶迦羅(マハカラ)といいまして、もともとインドでは悪魔を征伐する戦闘神でした。そのため、ドクロを首にかけ、すさまじい表情の神さまとして信仰されていました。

 三世最勝心明王経というお経では、一頭二臂(頭が一つ、手が二つ)、慧琳音義(えりんおんぎ)では、一頭八臂(頭が一つ、手が八つ)、胎蔵界曼荼羅では、三面三目六臂(頭が三つ、目が三つ、手が六つ)という具合いにお姿を変えられます。伝教大師さまが日本へお伝えになってからは、さらに変身されます。私たちが馴染み深いのは、剣を小槌に持ちかえられて、七福神の仲間になられたお姿ではないでしょうか。元禄11(1698年)年、摩訶阿頼耶という人が書いた「日本七福神伝」に、大黒さまのお名前が出てきます。いつの間にか戦闘神の武装が解除されて、おめでたい神さまとなられたのです。

 雙林寺の大黒天さまといえば、伝教大師さま御作と伝わるご尊像(非公開)です。戦闘神からは変身されており、大国主命スタイルに武装したお姿で、腰を据えてドンと岩座にお座りです。大きな袋は肩から背中にしょっておられず、膝の上にドカッと置かれています。左手には宝棒をお持ちで、何やら福を頂戴できそうですよ。ちなみに、商売繫盛、福徳、財宝財運、食べることに困らないなどのご利益を頂戴できるとされています。 おん まかきゃらや そわか 今日も楽しい一日を。