ラブレターの日

 曇り空にて過ごしやすい気温の京都東山です。

 今日は  浅田次郎氏の小説を原作とした映画『ラブ・レター』の公開初日(1998年5月23日)と、「こ(5)い(2)ふ(2)み(3)」の語呂合わから「ラブレターの日(恋文の日)」となっています。

 仏教では、恋愛や執着は一見よろしくないイメージかもしれませんが、これは、「渇愛(かつあい)」と呼んで、ここから苦しみが生まれるとされています。「もっと愛されたい」とか「かまってほしい」「会いたい」とかいう気持ちです。

 しかし、ラブレターを書いて、「愛しています」を伝えることは、「相手の幸せを願い、心から相手のことを想い幸せにしてさしあげる」という利他の心に変えれば、これは仏教で最も大切にされる「慈(いつくしみ)」と「悲(相手の苦しみがわかる心)」の精神、つまり、「慈悲(じひ)の心」になるのだろうと思います。

 また、この世は 「諸行無常」です。「明日告白しよう」「何かのきっかけがあったときに伝えよう」と思っていても、明日にはどうなっているか分かりません。この世の無常がわかっていれば、「今感じている、この大切な想い」を、ラブレターという形にして託して今この瞬間に相手に届けることは、なかなか仏教的な行為のようにも思えます。

 ラブレターの日は、単に恋心を伝える日というだけでなく、「自分想いを丁寧な言葉で表し、相手の幸せを考え、大切な人に出会えたご縁に感謝する日」でもありそうです。今日も楽しい一日を。