冬至

しょうぐうさん
 時雨のように雨が降ったりの京都東山です。今日は「冬至(とうじ)」を迎えました。一年のうちで昼間の時間が最も短い日で、明日から少しずつ昼間の時間が長くなります。京都の日の出は、7時1分、日の入は16時50分です。このことから昼間の時間が一年で最も長い夏至より約4時間30分も昼間の時間が短いことがわかりました。

 そして、冬至の翌日から少しずつ昼間の時間が延びていくため、中国や日本では、「陰が極まれば陽に転ずる」と考えられ、つまり、悪い状況が終わり、物事が好転して良い方向へ向かい始め再び陽にかえるということで 「一陽来復」と呼ばれます。この日を境に運が上向きになる日なのですよ。

 冬至には、運がよくなるように、にんじん、れんこん、なんきん(=かぼちゃ)など、名前に「ん」が重なる食べ物を食べることや、ゆず湯に入る習慣がありますよね。ゆず湯は香りが良く、気持ちも落ち着きますし、ゆずの果汁や果皮には「ビタミンC」が豊富に含まれているので、風邪予防にもなるとのことです。

 ところで、このゆずは「融通」に由来している説があるそうです。融通とは「融通無碍(ゆうずうむげ)」という、華厳経(けごんきょう)からの由来です。

 デジタル大辞泉には、「考え方や行動にとらわれるところがなく、自由であること。また、そのさま」とあります。これは、自分の考えを柔軟にして、人付き合いをうまくやっていくことのほか、人だけでなく、動物、植物、自然など、とにかくありとあらゆるモノ、コトと共存共栄していくという壮大な考え方なのだと思います。

 それはそうと、わたしは、「あんまん」に「てんどん」を食べようかと考え中です。今日も楽しい一日を。