阿弥陀如来縁日

 

阿弥陀如来像(雙林寺蔵)
 概ね曇り空の京都東山です。今日は「大安」、吉日にてすべて進んでよしとなります。

さて、毎月15日は阿弥陀如来さまのご縁日となります。今年は最後の縁日ですね。阿弥陀如来さまについては「大無量寿経」の中に説かれています。

 はかり知れない遠い昔からたくさんの仏さまが世にお出ましになり、法を説かれ、人々を救われておられました。世自在王(せじざいおう)如来さまという仏さまがお出ましになられた時、その時の国王がこの仏さまに深く帰依し、さらに王位を捨てて仏弟子となられ「法蔵比丘(ほうぞうびく)」と呼ばれるようになりました。このお方が難行苦行の修行をされ、阿弥陀如来となられたのです。

 この比丘は仏さまに「私が出家したのは自分が成仏するためではなく、世のあらゆる人々の悩みを救い、たとえ度し難い極悪な人々にも大安楽を与えようと念願してのことですから、まず全世界の中に立派な極楽浄土を築き、そこへ一切の衆生を救いたいと思っております。どうか極楽浄土とはどのような所なのか、またそこへ参るにはどのような修行をしたらよいのでしょうか。お教え頂きたく存じます。」と願われました。

 そこで世自在王如来さまは、さまざまな多くの浄土の有様をお示しになり、 法蔵比丘はその中から最上最善の浄土を選ばれます。修行についても永い間考え、実践された結果、人々が為し易い方法を選ばれました。そして四十八の願いをお立てになりました。この大願によって、大慈悲心をもって、世の人々一人残らずすべて救い終らなくては、自分は仏になるまいと固く誓われたのです。その第十八願に、「われ仏になる時、あらゆる衆生が至心にわが極楽浄土に生まれたいと、仏を念ずるなら、必ず往生させてやろう。」という念仏往生の本願が誓われています。おんあみりたていぜいからうん 今日も楽しい一日を。