薬師如来縁日

 

 雲ひとつない快晴の京都東山です。毎月8日は、薬師如来さまのご縁日となります。

 お薬師さまの梵名は、バイシャージャヤグルといいまして、「医者の師」と訳されています。私たちの病気を治し、安楽を与えてくださる仏さまとして有名です。特徴としては、左手にお持ちの薬壺(やっこ)が目印です。

 また、薬師如来さまには、十二人の眷属がおられます。薬師十二神将とか十二薬叉大将とお呼びします。一般的に薬師如来像を囲むように日光菩薩、月光菩薩と一緒に祀られています。十二神将のお一人にはさらに7,000人の眷属を従えられています。薬師如来さまの名号を受持し供養する者や、経典を読む者、信ずる者を護り、あわせて、十二の大願も守護しておられます。7000×12人の大群です。

 薬師如来さまの十二の大願とは、はるか東の彼方にあるという浄瑠璃世界におられるお薬師さまが、如来になられる前に菩薩としてお修行されておられた時、衆生を救うために起こされた十二の願い事のことです。その十二の願い毎に十二神将が割り当てられていて、それらの願いが叶うようにお働きになられているのです。そのほか、十二の方位を守護されているとか、十二刻に割り当てられ、1日をそれぞれ2時間ずつ交代しながら私たちを護ってくださっているとか、干支ごとの守り神として担当が決まっているともいわれています。

 メンバー紹介しますと、「宮毘羅(くびら)大将」「伐折羅(ばさら)大将」「迷企羅(めきら)大将」「安底羅(あんちら)大将」「安儞羅(あにら)大将」「珊底羅(さんちら)大将」「因陀羅(いんだら)大将」「波夷羅(はいら)大将」「摩虎羅(まごら)大将」「真達羅(しんだら)大将」「招杜羅(しょうとら)大将」「毘羯羅(びがら)大将」以上の面々となっています。雙林寺にはお薬師さまおひとりで、日光月光菩薩、十二神将がおられないのは、謎なことです。 おんころころせんだりまとうぎそわか 今日も楽しい一日を。