曇り空の京都東山です。今日は、11月26日の語呂合わせから「いい風呂の日」だそうです。そもそもお風呂の文化は仏教伝来と共に伝えられたといわれています。心身を清める意味があるので、大切な修行のひとつです。
比叡山での修行中は、起床後の最初に行うのが、沐浴(もくよく)といって、いわゆる水を浴びて心身を清める修行です。風呂場に行くと浴槽には水がはってあって、桶で頭から水を浴びるのです。朝の集合は午前1時50分なので、秋の比叡山は11月になると冬の気温で、冷たい水はかなり辛かったことを思い出します。
「仏説温室洗浴衆僧経(ぶっせつうんしつせんよくしゅそうきょう)というお経にはこのように説かれています。
- 然火(ねんか)…薪で火を熾して
- 浄水(じょうすい)…清い湯水で
- 澡豆(そうず)…豆類で作った洗い粉(洗顔石鹸?)と
- 蘇膏(そこう)…樹脂や牛・羊の脂から調合した油(スキンケア?)と
- 淳灰(じゅんかい)…樹木の灰汁(シャンプー?)と
- 楊枝(ようじ)…楊柳の枝をほぐして作った歯ブラシと
- 内衣(ないい)…乾いた浴衣を準備して
そして、入浴して身体を暖めて、垢を落とせば、健康で肌もつやつや、体臭も口臭もなくなって、服もきらびやかになるということです。また、七つの病を除き、七つの福を授かるともされ、病気の人や貧しい人々に対して、お寺では入浴を施すことが行われました。
ちなみに、効果的なお風呂の入り方は、「40℃で10分間全身浴」だそうです。40℃くらいなら副交感神経が高まり、リラックスできるそうです。また、全身浴は、浮力で体重の負荷が普段の1/10になるため、筋肉を休めることができ、水圧もかかることで、溜まった血液やリンパ液が流れて、むくみに効果的とのことです。
また、入浴剤を入れるのも効果的で、これからの季節はミカンの皮をネットに入れてお湯に浮かべるだけでもよいようです。柑橘系の果物に含まれるリモネンという成分が血流を良くし、身体を温めてくれるそうです。これからの寒い季節、お風呂や温泉で心身を清め温めて、健康に暮らしたいですね。露天風呂とか行きたいな~。今日も楽しい一日を。

